厚生労働省は8月9日、公的年金の2012年度の年金特別会計の収支決算について発表しました。 自主運用を開始した2001年度以降最高の黒字額を記録したそうです。時価ベースで、会社員が加入する厚生年金が10兆2,692億円の黒字、自営業者などが入る国民年金が7,226億円の黒字となりました。資産運用の好調を背景に、積立金の市場運用を始めた2001年度以降で黒字額は過去最高となりました。 黒字は厚生年金が2年連続、国民年金が4年連続になります。 厚生年金、国民年金の積立金残高(12年度末)の合計は、前年度から6兆6254億円増の126兆269億円でした。 厚生労働省は「年度後半から株価が上昇し、積立金の運用が好調だったことがある」としています。 いずれも黒字ですが、積立金からの取り崩しがなければ歳出が歳入を上回る超過でした。受給者が増える一方、保険料を払う現役世代が減っているのが要因です。2012年度は運用益は黒字決算となりましたが、厚生労働省は「単年度の結果で年金財政の評価はできない」といいます。