自動車のショールームを運営するトヨタの系列会社から違法に雇い止めされたとして、さいたま市の派遣社員の女性が、系列会社に従業員としての地位確認などを求める訴訟を東京地裁に起こしました。
女性は2002年、トヨタ系の人材派遣会社から系列会社に派遣され、11年4月に別の派遣会社に移籍したものの、今年2月まで10年以上勤務しました。見学者への対応など、派遣契約の範囲外の業務が多く、東京労働局は昨年11月、違法な労働者派遣だとして、女性を直接雇用するよう系列会社に是正指導しました。
しかし同社は、事業所の一部閉鎖に伴い雇用期間は今年末までと提示しました。女性が拒むと、今年2月末に契約を打ち切られたそうです。原告側は「事業所の閉鎖は雇い止めの正当な理由にあたらない」と主張しています。
同社は「訴状を確認しないと、コメントできない」としています。